◆ 肩こりは「現代人の国民病」
肩が重い、だるい、痛い。
マッサージを受けても、湿布を貼っても一時的に楽になるけど、またすぐ戻ってしまう…。
そんな慢性的な肩こりに悩んでいませんか?
実際に厚生労働省の調査では、肩こりは自覚症状のある不調として常に上位にランクインしており、特に40代以降の女性では1位になることもあります。
でも、「肩こり」と一言で言っても、その原因や状態は人によって大きく違うのです。
◆ 肩こりは“肩だけの問題”ではない
多くの方が「肩がこる=肩の筋肉が硬いから」と思い、
肩まわりをもんだり叩いたりストレッチしたりします。
しかし、実際にはそれだけでスッキリ解消する方はほとんどいません。
なぜなら、肩こりの原因は肩だけにあるとは限らないからです。
では、どんな要因があるのでしょうか?
◆ 肩こりを引き起こす5つの原因
① 頭の位置(スマホ首・ストレートネック)
頭が前に突き出た姿勢では、首と肩の筋肉が常に引っ張られ続けます。
頭の重さ(約5kg)が前方に傾くほど、首肩への負担は2倍、3倍になると言われています。
② 胸椎や肋骨の硬さ
胸まわりの可動性がないと、腕や首を動かすたびに肩に負担がかかります。
特にデスクワークや猫背の姿勢が続くと、背中の筋肉がロックされたように固まるため、肩こりは悪化しやすくなります。
③ 呼吸の浅さと内臓疲労
ストレスや姿勢の悪さから浅い呼吸が習慣化すると、首・肩・肋骨まわりの筋肉が呼吸補助に常に動員されることになります。
また、暴飲暴食などによる内臓の疲れも、反射的に肩の筋肉を緊張させることがあるのです。
④ 精神的ストレス
肩は「プレッシャーを背負う」部位とも言われるように、精神的なストレスが無意識に肩をすくめる習慣につながり、慢性的な緊張を生みます。
⑤ 運動不足・血流低下
同じ姿勢を続けると、筋肉が酸欠状態になります。
血流が悪くなると老廃物がたまり、ますます筋肉が固くなってしまう悪循環に。
◆ 肩こりを「治す」ために必要な視点
大切なのは、「肩をもむ」「ストレッチする」だけではなく、
「なぜそこに負担が集中してしまっているのか?」を突き止めることです。
例えば、当院で多いケースとして:
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呼吸が浅く、肋骨が動いていない
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骨盤の傾きが原因でバランスを崩している
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左右の肩甲骨の動きに差がある
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ストレス過多で交感神経が常に優位
など、「全身の状態や心の状態」まで関係していることがよくあります。
◆ 肩こりを改善する当院のアプローチ
当院では、肩こりに対して以下のような流れで対応しています:
◎ 詳しいヒアリングと検査
まずは「どういう時に肩こりが出るのか」「いつからか」「体の使い方のクセ」などをしっかり確認します。
◎ 姿勢・呼吸・内臓の評価
単なる筋肉の硬さではなく、「なぜ緊張しているのか」を見極めるために、
胸郭(肋骨)や横隔膜、内臓の可動性まで評価します。
◎ 個別に合った施術とセルフケア指導
姿勢調整・呼吸の再教育・内臓アプローチなどを行い、
「その場だけでなく、日常で再発しにくい体」へと導きます。
◆ 自分でできる肩こりセルフケア
ご自宅でもできる簡単なポイントをご紹介します:
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1時間に1回、肩を大きく回す習慣
→ 肩甲骨をしっかり動かすことで、血流を促進します。 -
深呼吸を意識する
→ ゆっくり吸って、ゆっくり吐くことで、自律神経が整いやすくなります。 -
お腹と背中を温める
→ 内臓の冷えによる緊張がある場合、温めることで肩の緊張もゆるみます。
◆ まとめ 〜「肩こり」は体からのSOS〜
肩こりは、体のどこかに負担がかかっているサインです。
「年のせい」「運動不足だから仕方ない」とあきらめる前に、
“本当の原因”に目を向けることが、根本改善への第一歩です。
肩こりは正しく向き合えば、必ず変わります。
あなたの体が本来持っている回復力を引き出すために、まずはご相談ください。